「炭酸ガスレーザーとは?」水分に反応して組織を除去する医療用レーザー

水分に反応し組織を除去する医療用レーザー。

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炭酸ガスレーザーとは

炭酸ガスレーザーは、波長10,600nmの遠赤外線レーザーの一種です。このレーザーは、水分に吸収されやすいという特性を持ち、照射された組織の水分を瞬時に蒸散させることで、組織を切開したり、削ったりすることが可能です。主に、皮膚表面の隆起した病変や組織の除去に用いられます。

知っておくこと

効果の条件・限界

炭酸ガスレーザーは、ほくろ、いぼ、脂漏性角化症(老人性いぼ)、尋常性疣贅(ウイルス性のいぼ)など、皮膚から盛り上がった病変の除去に適しているとされています。また、ニキビ跡のクレーターや小じわの改善を目的としたフラクショナル照射も行われることがあります。しかし、皮膚の深い部分にある色素斑や、平坦なシミに対しては効果が期待できない場合があります。また、肝斑のような特定の種類のシミには、かえって悪化させるリスクがあるため、適用されません。

リスク・副作用・注意が必要な人

施術後には、赤み、腫れ、かさぶた、色素沈着などが一時的に生じることがあります。稀に、瘢痕(傷跡)が残る可能性も報告されています。ケロイド体質の方や、光線過敏症の方、妊娠中の方、授乳中の方、特定の薬剤を服用している方などは、施術を受ける前に医師に相談が必要です。また、施術部位に感染症がある場合も、施術ができないことがあります。(参考:日本形成外科学会)

一般的に誤解されやすい点

炭酸ガスレーザーは、すべてのシミや色素沈着に効果があると思われがちですが、前述の通り、盛り上がりのない平坦なシミや肝斑には適していません。また、一度の施術で完全に病変がなくなると思われがちですが、病変の種類や深さによっては複数回の施術が必要となる場合があります。

費用・期間・回数の目安

費用は、除去する病変の大きさや数、施術範囲によって異なります。一般的に、保険適用となる場合と自費診療となる場合があります。ほくろやいぼの除去で保険適用となるのは、医学的に治療が必要と判断された場合です。自費診療の場合、数千円から数万円程度が目安となることが多いです。施術回数は、病変の種類や状態によりますが、1回で完了することもあれば、数回に分けて行うこともあります。施術間隔は、肌の回復を考慮して数週間から数ヶ月程度空けることが一般的です。

どこで使われている?

炭酸ガスレーザーは、主に美容皮膚科や形成外科などの医療機関で、皮膚の良性腫瘍(ほくろ、いぼ、脂漏性角化症など)の除去、尋常性疣贅(ウイルス性のいぼ)の治療、ニキビ跡の改善、小じわの治療などに用いられています。また、一部の歯科医院では、口腔内の軟組織の切開などにも利用されることがあります。

覚えておくポイント

  • 水分に吸収されやすい特性を持つレーザーで、組織を蒸散させて除去します。
  • ほくろやいぼなど、皮膚から盛り上がった病変の除去に適しています。
  • 施術後には赤みや色素沈着などの一時的な反応が生じることがあります。
  • すべてのシミに効果があるわけではなく、平坦なシミや肝斑には不向きです。
  • 費用や回数は、病変の種類や保険適用の有無によって異なります。

免責事項

本記事は一般的な美容・スキンケア関連用語の解説を目的としており、特定の化粧品・サプリメント・施術の効果効能を保証するものではありません。実際の効果には個人差があります。美容医療等の医療行為については必ず医師の診断・指導を受けてください。本記事の情報を参考にした行動によって生じた肌トラブル・健康被害等いかなる損害についても、当サイトは責任を負いません。

公的機関・学会の情報・参考文献

公的機関・学会の公式情報

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    医療機器の安全性情報— 独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)

※上記は公的機関・学会の公表情報に基づく参考情報です。最新情報は各機関の公式サイトでご確認ください。